こんにちは!
賃金人事制度構築コンサルタント
の伊東健です。

本日は、”評価が真ん中に集中する”を解決するには?
というテーマでお話したいと思います。

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本記事は、メルマガで配信した内容を
加筆してお届けしています。
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仕事柄
さまざまな会社が運用している
人事評価シートを見る機会があります。

一般的に人事評価シートは
その会社ごと重要視している要素を
10~20項目程度設定し、

社員の皆さんの
働きぶりを判断するために
用いるものです。

各社の評価項目を見ると
「どうしたら社員の働きを
きちんと判断できるか」

を実現するために、頭をひねらせて
考え抜いた様子がうかがえ
毎回とても参考になります。


そんな人事評価シートですが、
多くの会社で共通している
ことがあります。

それは、
評価基準が”5段階”
ということです。

例えば、何らかの業務を評価するために
1,2,3,4,5点という段階が
あるイメージです。

このような基準を採用している
会社に多く起こることがあります。

それは、上司の評価が
真ん中の3点に集中する
ということです。

評価を担当する上司とすると
いつも一緒に仕事をする部下に
「嫌われたくない」という心理が働き

例えば、本来不十分で1,2点と判断すべきところ
3点としてしまうのです。

逆の場合もあります。

つまり、本来4,5点としてよい
働きぶりだったにも関わらず
「なぜ、良い評価を下したのか?」

と問われると
「うまく説明できないかも…」と感じ
真ん中の評価をつけてしまうことです。

実際の評価の現場では、
このような心理が働き
「3点をつけておけば無難だろう」
となってしまうことがよくあるのです。

しかし、こうなってしまうと
社員の皆さんの働きぶりを
きちんと判断することはできません。

ではどうするか?

ある会社では、
メリハリある評価をするために
4段階の基準を採用しました。

すると、中心の基準がなくなることで
必ず「良い」か「不十分か」
どちらかを決めなければならなくなります。

このような基準を設けたところ
上司が以前よりも部下の働きを
日々しっかりと見るようになったのです。

例えば、面談などでは上司が判断した結果を
部下に伝えて話し合います。
そのためにも、より部下をしっかりと
みるようになったということです。

そのほかにも
評価項目を「数値化」するということも
有効な方法です。

会社が期待する目標が”5回”に対して
部下の働きが”6回”なら”良い”、
”4回”なら”不十分”な結果
ということが明確になります。

この辺りをお話しすると非常に長くなるので、
もし興味がある方は
ぜひ以下の書籍をご覧ください。

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2024年4月17日発売
『人事評価制度のつくり方がよくわかる本』
経営書院  伊東健著
www.amazon.co.jp/dp/4863263759
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もし今、人事評価シートを導入しているが
上司の評価が真ん中に集中してしまい
適切な評価ができていない

という場合は
評価基準の設定が原因かもしれません。
ぜひ、評価シートの設計を確認してみてください。

今回は以上です。
ご覧いただきありがとうございました。

『賃金人事制度構築コンサルタント』
伊東健