こんにちは、
賃金人事制度構築コンサルタントの伊東です。

セミナーの個別相談で
ある経営者と話す機会がありました。

その経営者の悩みは
「昇給や賞与を出した後、
社員がどう感じるかとても不安になる」
ということです。

経営者としては、
しっかり社員を見て
昇給や賞与を決めているから
間違いはないと考えている。

その一方で、
それを社員がどう捉えるかは
話が別で
昇給や賞与の後は決まって
不安になるとのことです。

確かに同じ昇給額だとしても
社員によって感じ方は違うでしょう。

人によっては
「評価されてうれしい」
または
「ぜんぜん自分の働きをみてくれていない」
と思うかもしれません。

この点は人の感情の話なので
どう感じるかは人それぞれでしょう。

ただ、一つ言えることは
何かしらのルールがあれば
社員の納得感はより高まるということです。

実際にあるアンケート調査では
「給与に不満がある」理由として
「給与ルールが機能していないこと」
ということが上位の回答に
挙げられています。

この経営者のように
経営者の社員に対する判断というのは
多くのケースで正しいものである
といえます。

しかし、社員からすれば
それは経営者の主観的な判断です。

たとえ正しいとしても
どういう根拠で自分の働きぶりが判断
されたかが分からないと
納得感が高まらないでしょう。

賃金・人事制度について
「自分は社員をよく見ているから必要ない」
という経営者の方がたまにいます。

私はそれを否定するつもりは
ありません。

ただ、ここで考えて欲しいのは
「社員がそれに対してどう感じているか」
です。

経営者の判断を裏付ける
何らかのルールがあった方が
より一層納得感は高まるでしょう。

賃金人事制度を構築する
ということは
経営者としての正しい判断を
根拠づけるために
という側面もあることをぜひ知ってください。

賃金人事制度を構築することで
昇給や賞与を支給する際に
経営者としての判断を
根拠を持って裏付けられます。

そのため昇給や賞与を支給する際に
悩む時間も減ることでしょう。

ぜひ、社員がどう感じるかという観点で
考えてみてください。